リシン仕上げとは?塗装の特徴とメリットやデメリットを解説

リシン仕上げ

リシン仕上げは、主にトゲトゲした仕上がりの塗装仕上げで、昔から戸建てやマンション、ビルなどの外壁に多く採用されてきた実績があります。

現在では、戸建てでは主にサイディングが使われたり、マンションやビルでは吹き付けタイルが主流のため、施工は減少傾向です。

しかし、

  • デザイン性のある個性的な模様にしたい方
  • おもむきのある落ち着いた仕上がりにしたい方
  • 費用を安く抑えたい方

など、まだまだ需要はあります。

また、マンションやビルの開放廊下の天井には今でも採用されています。

「リシン仕上げって何?」

と感じている方のために、

  1. リシン仕上げとは?
  2. リシン仕上げの工法
  3. リシン仕上げのメリットやデメリット
  4. リシン仕上げの費用相場
  5. リシンにはアスベストが含まれていた

上記の内容をお伝えしています。

全く知識のない方でも、この記事を読むだけでリシン仕上げを一通り理解できますので、外壁塗装の失敗を避けるためにもぜひご覧下さい。

この記事のポイント
  1. リシン仕上げには『吹き付け工法』『掻(か)き落とし工法』がある
  2. リシン仕上げはデザイン性はあるが、耐久性に劣り、汚れが付着しやすい
  3. リシンの費用相場は吹き付け工法で2,000円~2,200円/㎡
  4. リシンには過去にアスベストが含まれていた
目次

リシン仕上げとは?

リシン仕上げ

リシン仕上げとは、アクリルリシン仕上げとも言われ、デザイン性があり、トゲトゲザラザラした模様の仕上げです。今でも新築住宅の外壁やマンションの開放廊下の天井に使われます。

リシン仕上げは、モルタル下地に使われる仕上げ材の1つで、セメントや骨材を混ぜたものを吹き付けます。

ツヤがあまりなく落ち着いた雰囲気の仕上がりになるため、今でも根強い人気があります。

リシン仕上げの工法

リシン仕上げには、

  1. 吹き付け工法
  2. 掻き落とし工法

の2種類があります。それぞれについてご説明します。

吹き付け工法

リシン仕上げといえば、この吹き付け工法が主流です。スプレーガンという機械で噴射しながら吹き付けます。

工期が短く、比較的費用も安く抑えられますが、スプレーガンで吹き付けることからまわりに飛散するので、養生をしっかりする必要があります。

業者さんに依頼する際の注意点

以下の4つがリシン仕上げの吹き付け工法を依頼する場合の注意点です。

  1. 飛散防止対策
  2. 機械音への配慮
  3. 技術力があるか
  4. 仕上がりイメージの共有

吹き付け作業で一番注意が必要なのは塗料の近隣への飛散です。

養生作業はかなり手間がかかります。業者さんによっては十分に養生しないケースもあるため、事前にしっかり養生するようにお願いしましょう。

また、大きな機械音がするため近隣への配慮が必要です。事前の挨拶や防音タイプの機械があるかなどを確認しましょう。

加えて、吹き付け工法は技術力のいる作業です。慣れていない職人さんだとムラや塗り残しが出る可能性があるため、熟練の職人さんが在籍している業者さんか確認する必要があります。

その他にも、リシンは独特の仕上がりですので、事前にサンプル帳を作成してもらい、仕上がりをイメージしてから依頼することも重要です。

掻き落とし工法

掻き落とし工法はコテでリシンを塗りつけたあとにブラシや剣山で掻き落とす工法です。

工期や費用はかかりますが、独特で味わいのある仕上がりになります。

掻き落とし方にもよりますが、仕上がりにラインが入ったようなデザインが一般的で、波状の模様や文字を書いたりすることもできます。

オシャレなお店などに使われることがあります。

業者さんに依頼する際の注意点

独特の仕上がりですので、事前にデザインのサンプルを業者さんから見せてもらいイメージを共有することが重要です。

また、掻き落とし工法は左官屋さんの作業です。たまに塗装屋さんが作業することがありますが、仕上がりが全然違います。

やはりコテ使いに慣れている左官屋さんが作業しないと、なかなかうまく仕上がりません。必ず左官屋さんで作業してもらうよう依頼しましょう。

リシン仕上げのメリットやデメリット

工法メリットデメリット
吹き付け工期が短く費用が安い
透湿性と通気性が高い
養生に手間がかかる
耐久性に劣る
掻き落としデザイン性がある
透湿性と通気性が高い
工期が長く費用が高い
耐久性に劣る
汚れが付着しやすい
補修の跡が目立つ
職人さんの技術力に左右される
リシン仕上げのメリットとデメリット

リシン仕上げにはメリットとデメリットがあります。上の表がメリットとデメリットをまとめたものです。

業者さんによってはメリットしか伝えないこともありますので、デメリットも十分理解した上でお願いするようにしましょう。

メリットとデメリットをそれぞれお伝えします。

メリット

リシン仕上げのメリットとしては、

  • 吹き付け工法だと費用が安い
  • 透湿性と通気性が高い
  • 掻き落としだとデザイン性が高い

があります。それぞれについてご説明します。

吹き付け工法だと費用が安い

吹き付け工法は、スプレーガンで一気に吹き付けるため、工期が短く費用が安く抑えられます。

透湿性と通気性が高い

リシン特有のメリットとして、壁に含まれる湿気を排出できる点があります。

そのため、下地のコンクリートの劣化を防げます。

掻き落としだとデザイン性が高い

コテで厚く塗ったあとにブラシや剣山で掻き落とすため、デザイン性が高い仕上がりになります。

色々なデザインを依頼でき、文字を入れることも可能です。

デメリット

リシン仕上げのデメリットとしては、

  • 吹き付け工法は養生に手間がかかる
  • 耐久性に劣る
  • 補修の跡が目立つ
  • 汚れが付着しやすい
  • 掻き落としは工期が長く費用が高い
  • 職人さんの技術力で仕上がりが左右される

があります。それぞれについてご説明します。

吹き付け工法は養生に手間がかかる

吹き付け工法はスプレーガンで吹き付けるため、飛散しないようにしっかり養生します。

養生作業にはかなりの労力が必要となり、窓など外壁に付いている設備が多ければ多いほど時間がかかってしまいます。

耐久性に劣る

リシン仕上げは乾燥するとカチカチに固まります。

固いと地震などが起きた場合、下地の動きに追従できず、ひび割れが発生する可能性があります。

対策として、柔軟性がある弾性シリンを使うことで緩和できます。

補修の跡が目立つ

リシン仕上げに限ったことではありませんが、特にデザイン性のある仕上がりの場合、補修すると補修跡が目立ちます。

ザラザラした模様や、独特のデザインは補修しても同じにはなりにくいのがデメリットです。

目立たないようにするには一面塗り替える必要がありますが、その場合かなりの費用がかかります。

汚れが付着しやすい

ザラザラした仕上がりは特に汚れが付着しやすい特徴があります。

また、汚れを落とすことも困難で、見た目を維持するためには業者さんに洗浄を依頼するしかありません。

そのため、メンテナンス費用がかかるデメリットがあります。

掻き落とし工法は工期が長く、費用が高い

掻き落とし工法の場合、厚く塗りつけたあとに掻き落とすため、その分工期が長くなり費用も高くなります。

職人さんの技術力によって仕上がりが変わる

リシン仕上げは手作業のため、職人さんの技術力により仕上がりにかなり差が出ます。

熟練の職人さんであれば、均等な仕上げができますが、慣れていない職人さんだと、場所によって仕上がりに違いが出ます。

リシン仕上げの費用相場

工法費用相場
吹き付け2,000円~2,200円/㎡
掻き落とし7,000円/㎡前後
リシン仕上げの費用相場

※使用する塗料やデザイン、業者さんによって異なります。

リシン仕上げの費用相場は、工法によってかなり金額の違いがあります。

掻き落としはデザイン性が高く、高級な印象を与えますが、その分手間が必要で工期が長く人件費がかかるため、吹き付けと比較して費用相場が高くなります。

リシンには過去にアスベストが含まれていた

アスベストと聞くと不安になる方も多いかと思います。

社会問題となった素材であり、肺がんになるリスクが高いなど健康被害を懸念されるのではないでしょうか。

まず安心していただきたいのが、現在はリシンにアスベストは入っていません。

しかし、2000年代半ばまではリシンにアスベストが含有していました。

外壁のリフォームを行う際(特に外壁塗装を剥がす場合)はアスベストが含有しているのかどうかを調査する必要があります。

既存の外壁がリシン仕上げでアスベストが含まれている場合、処分の費用として通常のリフォームより費用がかかる可能性がある点には注意が必要です。

まとめ

リシン仕上げは下地の劣化が防げる通気性があり、費用が安い吹き付け、デザイン性が高い掻き落としと選択肢がある点が優れています。

一方で、耐久性が低めで、汚れが付着しやすいなどメンテナンスを考えると、必ずしもコストパフォーマンスに優れるとは言い難いデメリットもあります。

また、仕上がりのイメージを業者さんと共有し、腕の良い職人さんが在籍しているところに依頼する必要があるため、業者さんを選ぶ際は注意しましょう。

この記事が外壁塗装の成功のお役に立てれば幸いです。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる